みなさんは誰かを指導したことがありますか?

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読書オタクが語る日本図書シリーズ 第52回

~『上司のルール』(嶋津良智著)を読んで学んだこと~

 

相手に合わせて指導していますか?

 

みなさんは今どのような仕事をしていますか?それぞれまちまちだと思いますが、たった一人で仕事をしている人はいないでしょう。いや、自分は個人事業主だから自分ですべてやっている。自営業で自分の腕一本でメシを食っているから他の人と仕事をすることは無い。自由業なので、やるもやらないも、どこまでやるかもすべては自分次第。

このような答えを返す人もいるかもしれません。ただ、仕事である以上は納期が必ずあります。納期があるということは、もし自分の仕事がその納期に遅れた場合、関わっている人に少なからず影響を与えます。

これが、勉強主体の学生との違いです。勉強は、特に自習の場合はやるもやらないも自分次第です。たとえやらなかったとしても自分が困るだけです。もちろん、長期的には、そのことで間接的に他人に迷惑をかける可能性がありますが。。。

いずれにせよ、仕事をしていくことで自分の能力を磨き、レベルアップすれば、必然的に指導的立場になります。これは、同僚に対してであれ、取引先に対してであれ、さらには、お客様に対してであれ、同様です。

本書は、上司の部下に対する心得について書かれていますが、指導的立場にいる人にはぜひとも一読していただきたい内容が満載です。それでは、読書オタクが特に気になったところを抜粋して以下に引用致します。

 


画像引用元:https://pixabay.com/ja/%E5%AE%9F%E6%A5%AD%E5%AE%B6-%E7%94%B7-%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AD-%E3%83%93%E3%83%AB-%E9%80%9A%E8%B2%A8-%E9%9B%87%E7%94%A8%E8%80%85-%E5%84%AA%E3%82%8C%E3%81%9F-%E3%83%9C%E3%82%B9-%E3%83%98%E3%83%83%E3%83%89-432662/

 

【この本のポイント!】

上司のルール10:すべては自己責任

車両事故により電車が遅れて、そのせいで遅刻してしまったとしたら、それは誰の責任でしょう?
「そりゃ、鉄道会社の責任に決まってるだろう」と答えるのが一般的です。
たしかに、車両事故を起こした責任は鉄道会社にありますが、その電車が遅れないと決め込んで、乗車したのはあなた自身の責任ではないでしょうか。要するに、遅刻をした責任はあなたにあるのです。
上司に限らず、仕事をするからには、すべてが自己責任であるという認識が必要です。(後略)

『上司のルール』P28~29

上司のルール11:上司は誰よりも勉強しろ

(前略)教育というのは、重要度は高いのですが、緊急度が低いので、「今すぐ手をつけなくても大丈夫だろう」と言いながら、ずっと放っておかれてしまう悲しい存在です。
しかし、上司としての仕事をまっとうするには、勉強することも非常に大切です。
たくさんの部下との関係を良好に保つためには、コミュニケーションの知識を蓄える必要があるでしょうし、時代の流れに取り残されないように、新しいビジネスモデルや成功している会社の話を知ることも大切でしょう。
それらの勉強時間を確保するには、日常業務と全くかけ離れたものと考えるのではなく、仕事の一部に組み入れてしまうことです。(後略)

『上司のルール』P30~31

上司のルール23:いまの仕事を捨てろ

(前略)そんなとき私は、「今あるものを捨てる勇気を持とう」と自分に言い聞かせるようにしています。
現状はうまくいっているからといって、その方法にしがみついて、新たな取り組みや改善をまったく行わなかったら、いずれ問題が発生し、崩壊していってしまいます。(中略)
しかし、物事には賞味期限があるので、現状維持というのは少しずつ後退しているのだということを忘れないで欲しいのです。(後略)

『上司のルール』P54~55

上司のルール35:小事こそ大事に

(前略)実際、あいさつや掃除、机の上の整理整頓や遅刻をしないことなどは、かなり厳しく言い続けましたが、仕事上の大きな失敗などについては寛大な部分が多かったのかもしれません。
そもそも、私は部下に小事こそ大切にしなければならないと言い続けています。(中略)
仕事というのは、そんな大層なことばかりではなく、もともとは小事の積み重ねです。あので、小事をおろそかにせず、小さな事、簡単なことを確実に繰り返すことが大切なのです。

『上司のルール』P78~79

上司のルール36:たかがあいさつされどあいさつ

(前略)あいさつの大切さなんて語っていると、「そんなこと今さら…」と思う人はたくさんいます。しかし、私に言わせれば、「そんなことすら、できないのに…」という思いでいっぱいです。(後略)

『上司のルール』P80~81

上司のルール56:あなたは心から仕事を楽しんでいますか?

(前略)私は就職してすぐの頃、当時の上司から「歯を磨いているときも、お風呂に入っているときも、トイレに行っているときも、お酒を飲んでいるときも、頭から仕事のことが離れなくなったとき、良いポジションで仕事をしていられるよ。」と言われたことがあります。(中略)これは、仕事に追われ、自分の時間がまったくなくなったということではありません。仕事の楽しさを知り、自然といつでも仕事のことを考えるようになったということです。
仕事の楽しさを知りいつも前向きに仕事をしている上司は、やはり魅力的なものです。反対に、仕事を嫌々やっているような上司に、誰がついていこうと思うでしょうか。
一生懸命仕事をすることにより、それだけ仕事の楽しみがわかるようになり、楽しみがわかるとさらに仕事がしたくなるという好循環の体現者に、上司自身がならなければなりません。心から楽しんで仕事をしている上司を見ていれば、部下にもその雰囲気は電波していきます。
『上司のルール』P120~121

上司のルール64:なぜ、人はやるべきことを先送りにするのか

(前略)本当に忙しい人というのは、やるべきことを先送りにしません。やるべきことを今すぐにやらなければ、どんどん仕事が降りかかってきて、さらに忙しくなることを知っているからです。究極の言い方をすれば、暇な人ほど仕事を先送りにするのです。忙しいという理由で仕事を先送りにしている人は、本当に忙しいというものを知らないか、忙しいということを勘違いしているかのどちらかです。
ちなみに、やるべきことをやらない部下には、二つのタイプがあります。
やり方がわかっているのにやらない人と、やり方がわからない人です。
そもそも人は、やるべきことに疑問・異論(反論)・不安があるとなかなか動けません。
やり方はわかっていても、疑問・異動(反論)・不安のどれかがあると動けないのですから、まずは話を聴いてそれらの要素を取り除いてあげるべきでしょう。(後略)

『上司のルール』P136~137

上司のルール83:必ず経過報告をさせる

(前略)仕事を任せるからには、どんな人にでも結果責任と説明責任が伴うということを、しっかりと教えることが大切です。「不安だから報告してほしい」ではなくて、「仕事を任せるからには、結果責任と説明責任が伴うので、こまめにきちんと報告するようにして欲しい」と話をするのです。
もちろん、最初はつたない報告が上がってくることもあるでしょう。やはり、そこは根気強く我慢を続けて、少しずつ指導しながら、報告の能力をアップするのを待ちましょう。
報告に限らず、部下を育成する限り、上司の仕事の多くは「待つこと」なのです。(後略)

『上司のルール』P174~175

 


画像引用元:
https://pixabay.com/ja/%E9%9B%9B-%E6%98%A5-%E9%B6%8F%E8%82%89-%E7%BE%BD-%E9%BB%84%E8%89%B2-%E8%BE%B2%E6%A5%AD-%E9%B3%A5-%E5%8D%B5-%E8%87%AA%E7%84%B6-%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-349035/

 

本書のタイトルは『上司のルール』ではありますが、これらは、自分が上司として部下に向き合う人に対してだけでなく、他人に仕事をお願いするときの心得として万人に共通する教えであると感じました。

特に、小事を大事にすること、あいさつを重視する理由、仕事を先送りする人への対応、経過報告の重要性を教えることなどは目から鱗です。学生やこれまで働いたことが無い人に対して仕事を依頼することが多い人は、本書を買って損はないでしょう。

読書オタクも経験がありますが、ある時ある人に仕事をお願いしたところ、お願いされた人からは一日近くかかって報告がきたのですが、度肝を抜かれました。なぜなら、結果として受け取ったExcelには、10セルにも満たない情報しかなかったからです。

もちろん、そこに書かれている内容が値千金の価値があるのであれば、情報量が少なかろうとまったく問題ありません。ただ、内容は至って平凡です。当然ながら、一日かけて何していたの?という話になります。しかも、完全に放置していたなら、また、何をやって欲しいか事前に明示していなかったのならこの結果もわからないではありませんが、最初に何をして欲しいのかを伝え、かつ途中で何度もやり取りしていたのにもかかわらず、この結果なのです。

もちろん、これについても仕事を指示した側がまずは責任を感じるべきですが、大枠だけ示して細かいやり方は任せるというやり方も、すべての人に対して共通するセオリーではないということを思い知りました。

特に、仕事の経験が無い人に対しては、自分が具体的にやって見せるか、あるいは、しばらくの間は教育者を付けるという方が良いような気がします。そして、ある程度経験がある人に対しては、手取りやり取り教えてではなく、つまり、変に自分の考え方を押し付けず、ある程度方向性を示して経過報告を徹底させたうえで、あとはやり方などはある程度本人の自由に任せるという方が物事がスムーズに進むのではないかと思います。

もっといえば、大人も昔は子供だったように、上司であってもかつては誰かの部下であったわけです。なので、たとえ部下に落ち度があったとしても、それに対して腹を立てるのはナンセンスです。

人によっては、指導的立場になった途端に戸惑って力を発揮できなくなってしまう人もいますが、自分も昔はこうだったかもしれないと思いつつ、それをどう克服したのかを考えれば、自分なりの指導法を自然と導くことができるのではないでしょうか?

いずれにせよ、どのような仕事であれ他人の助けが必要です。みなさんも指導力をアップさせ、より多くの人を味方につけましょう!

 

一介の読書オタクより

 


画像引用元:https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%9F%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%88%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A9%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84-%E4%B8%8A%E5%8F%B8%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E5%B6%8B%E6%B4%A5-%E8%89%AF%E6%99%BA/dp/4756910300/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1503653728&sr=8-1&keywords=%E4%B8%8A%E5%8F%B8%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB

 

参考図書:『上司のルール』
発行年月:2006年12月
著者:嶋津良智(しまず・よしのり)
発行所:明日香出版社

※本記事の写真はすべてイメージです。本記事は参考図書の一部を引用したうえで、個人的な感想を述べているに過ぎません。参考図書の実際の内容は、読者ご自身によりご確認ください。

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